基町高層アパート・板井三那子さんの特集番組放送

1970年代に広島復興の締めくくりとして、市内中心部・広島城の西側、基町に建設された基町高層アパート。竣工から50年が経ち、現在も多くの人がここで生活を続けています。当初とは異なり、高齢化と多国籍化も進んだアパートの中で、孤軍奮闘している若き自治会長が板井三那子さんです。
これまでに研究室は、広島大学の「地域の元気応援プロジェクト」の支援を受けながら、アパート内に長年放置されてきた地下倉庫の利活用に向けて、板井さんと一緒に取り組んできました。

この度、板井さんを特集したテレビ番組が本日午前にNHK総合で放送されました。10月16日にも再放送があります。この番組の中で、共同し進めている地下倉庫の利活用プロジェクトの様子も放送され、研究室の学生が作業する様子も映っています。当番組をぜひみていただければ、私どもの研究室の普段の様子が少しでも伝わるのではないかと思っていますので、ぜひご覧になってください。

 

NHK「Dear にっぽん」「“わやな町”に生きて〜広島 若き自治会長の奮闘記〜」

今後の放送予定は、以下の通りです。
NHK総合 10月16日(木)午前1時25分〜1時51分
NHKプラス 配信期限10月19日(日)午前8時49分

 

 

板井三那子さんの活動内容については、以下のライフスタイルとすまいホームページにも掲載されています。ご関心のある方は、こちらもご覧ください。

ライフスタイルとすまい 板井三那子さん「自治会長というライフハック―基町高層アパート第6コア自治会」

 

角倉英明

松村秀一先生による第3回 特別講義がありました / Third Special Lecture by Prof. Shuichi Matsumura

8/2(金)の午後、松村秀一先生(神戸芸術工科大学学長)による特別講義の、第3回目が開講されました。4月から続いてきた講義の最終回。前回に引き続き、市営基町高層アパートの中央集会所で行われました。

映画「我等の生涯の最良の年」の一節の紹介

今回は、先生の著書「ひらかれる建築ー『民主化』の作法(ちくま新書)」の内容をベースに、近代以降における建築の「民主化」の変遷について、3つの世代に分けてお話しいただきました。

熱心に、おもしろく語られる先生のお話には、いつも時間を忘れて聞き入ってしまいます。

工業化・マスプロダクションを通じて早く・多くの人に建築を届けることを目指した第一世代。近代化がもたらした環境破壊や効率主義から抜け出そうと、「ヴァナキュラー」や「システム」の概念が注目され、日本ではプレハブ住宅をはじめとする「箱の産業」が成長した第二世代。人口減少やライフスタイルの多様化を迎え、豊かな空間資源が残された21世紀に、建築の主題が「箱」から「場」へと移ってきた第三世代。

それぞれの世代における民主化のあり方を解説し、最後にはこれからの時代において建築をひらいていく「作法」について、先生のお考えを示してくださいました。

講義の様子

講義終了後には、参加者で基町高層アパートの屋上庭園を見学し、先生と学生の親睦もさらに深まりました。

修士のときに先生の著作を読み漁っていた私としては、先生から直接お話を伺えたことに感動しつつ、それを集中講義で受けられちゃう後輩たちがとても羨ましかったです笑。今回をきっかけに、生産・構法の世界にのめりこんじゃう学生が増えたらうれしいなあ。

松村秀一先生、この度は本当にありがとうございました。

Prof. Shuichi Matsumura, president of Kobe Design University delivered the third special lecture at Motomachi High-rise Apartments. The theme of this lecture was the “democratization of architecture” since modern times. In particular, the changes since 1960 were classified into three generations and explained.

榎 / ENOKI

松村秀一先生による第2回 特別講義がありました / Second Special Lecture by Prof. Shuichi Matsumura

去る7/4(金)の午後、松村秀一先生(神戸芸術工科大学学長)による特別講義の、第2回目が開講されました。今回は大学の外へ飛び出し、戦後の広島を代表する建築である、市営基町高層アパートの中央集会所にて行われました。

講義風景

前半ではまず、フランスの「建設家」ジャン・プルーヴェによる一連の活動についてお話しいただきました。1970~80年代におけるハイテクアーキテクチャへの影響や、’90年代のFMS (Flexible Manufacturing System)および、ものづくりが個人に開かれつつある近年の状況の可能性について伺いました。

オープンビルディングについて 

後半では、ニコラス・J・ハブラーケンの提唱した「オープンビルディング」の思想について、日本における和室との関連も交えながら、お話しいただきました。

学生の様子

終了後は、先生と参加者による懇親会があり、大変楽しい時間を過ごしました。

次回は1か月後。早くも最終回となってしまいますが、とても楽しみです。

Prof. Shuichi Matsumura, president of Kobe Design University and a former professor at the Graduate School of the University of Tokyo, delivered the second special lecture at Motomachi High-rise Apartments. The theme of this lecture was a series of activities by Jean Prouvé and the Open Building proposed by N. J. Habraken.

榎 / ENOKI

【受賞】CIB Best Paper Awardの受賞 / Receiving Best Paper Award from CIB

2025年5月にパデュー大学(アメリカ合衆国、インディアナ州)で開催された、International Council for Research and Innovation in Building and Construction (CIB) において、角倉英明准教授らが発表した以下の論文がBest Paper Awardを受賞しました。論文は、江口亨准教授(横浜国立大学)、渡邊史郎主任研究員(建築研究所)、田中莉聖(横浜国立大学大学院生)との共著になります。
調査研究に協力いただきました皆様に感謝申し上げます。

 

CIB World Conference 2025 Best Paper Award
受賞者: SUMIKURA Hideaki
論文題目: The Flexibility of Detached Wooden Houses by Local Builders in Japan

 

https://www.hiroshima-u.ac.jp/adse/news/91348

 

Associate Professor SUMIKURA Hideaki and others received the Best Paper Award from the International Council for Research and Innovation in Building and Construction (CIB) held at Purdue University (Indiana, USA) in May 2025.The paper was co-authored by EGUCHI Toru(Yokohama National University), WATANABE Shiro(Building Research Institute), and TANAKA Rise (graduate student at Yokohama National University).

【受賞】ユニオン造形デザイン賞 / Award receiving from UFFEC

昨年度まで在籍していた者を含め、研究室の学生3名が、2024年に開催されたユニオン造形文化財団による第31回ユニオン造形デザイン賞公募「100年の建築」において、奨励賞を受賞しました。おめでとうございます。

山田紘平、秋山友希、李皓
ユニオン造形デザイン賞 奨励賞
「新築100年目の土塔」

『新築100年目の土塔』プレゼンテーションボード

 

Congratulations!
Three students from our laboratory received the Encouragement Award at the 31st Union Design Award, a public competition held by the Union Design Foundation in 2024, for their work titled “100 Years of Architecture.”

YAMADA Kohei, AKIYAMA Yuki & LI Hao
Union Design Award Encouragement Award
“Earth Towers 100 Years After Its Construction”

角倉 / SUMIKURA

 

ホームページの更新2505

ホームページにひろしまたてものがたりフェスタのバナーを設置しました。

https://tatefesta.info/
https://tatefesta.info/

 

ひろしまたてものがたりフェスタ、通称「たてフェス」は、特別公開やガイドツアーなど様々なプログラムを通して、広島の魅力的な建築を見て・触れて・知ることのできるイベントです。毎年、11月に広島市と呉市を中心に開催しています。

 

【報告】松村秀一先生による特別講義 / Special lecture by Prof. Matsumura

4/19(土)の午後、松村秀一先生(神戸芸術工科大学学長)による特別講義が行われました。本ゼミの専門分野の一つ、建築生産・構法学の第一人者である松村先生の講義を直接受けることのできた、大変貴重な機会でした。

講義の様子

この講義は、修士学生向けの集中講義として開講されました。先生のご厚意により学部4年生や博士課程の学生も受講させていただき、多くの学生・先生方が出席していました。

工業化のはじまりについて

今回は初回講義にあたり、まず社会における工業化のはじまりについて、ロンドン万博のクリスタルパレスから、フォード社のT型フォードにおけるマスプロダンクションまでの変遷をお話しいただきました。

つづけて、バックミンスター・フラーの構想における「全体から部分」と、イームズ夫妻の活動における「部分から全体」の概念について、たくさんの写真や、先生のご体験談を交えながら、じっくりとレクチャーいただきました。

質疑応答の様子

講義の最後には、学生から質問の場を設けていただき、一人ひとりに対しご丁寧にお答えいただきました。

夜の懇親会にて

夜は、広大の先生方を交えた懇親会が開かれました。先生のご経験や学生時代のこと、昔の思い出話など、貴重なお話をたくさんお聞きすることができました。

個人的に先生の著書は、私が建築生産・構法の世界にのめりこむキッカケとなったものであり、そのご本人から直接、講義・お話しいただいたこの日は、忘れられない夢の一日となりました。

なおこの講義は、社会の変化と建築という内容で3回に分けて開催される計画ということで、今から次回が楽しみで仕方ありません。

Prof. Shuichi Matsumura,  president of Kobe Design University and former professor of the Graduate School of the University of Tokyo, gave a special lecture. He spoke about the beginnings of the industrialization and lectured on the conception and architecture of Buckminster Fuller and Mr./Mrs. Eames.

榎 / ENOKI

研究室の活動が雑誌に取り上げられました / Article about Our Activity on the Magazine

瀬戸内海に浮かぶ島。人口7000人弱の大崎上島町。数年前から、この島で空き家改修・リノベーションを進めてきました。

学生主体のプロジェクト。学生が考え、実行する。色々と苦労があったが、着実に進めきた学生たちは本当に逞しく成長しました。そうした様子を、50周年を迎えた建築系雑誌「住宅建築」に取材していただき、記事を掲載していただきました。

 

シリーズ
研究室からフィールドへ 第50回
大崎上島町リノベーションプロジェクト
広島大学 角倉英明・石垣文研究室

 

学生たちの苦労と喜び、成長を感じられる、良い記事になっていますので、ぜひお手に取っていただけましたらうれしいです。

『住宅建築』2025年4月号 No.510

 

研究室からフィールドへ「住宅建築」2025年4月号

 

Our activities on Osakikamijima were covered by the architectural magazine “Jutaku Kenchiku” and the article was published.

 

角倉 / SUMIKURA

 

【報告】日本建築学会中国支部研究発表会での発表 / the presetation at the Chugoku Branch of AIJ

3月2日、日本建築学会中国支部研究発表会が、近畿大学工学部(東広島キャンパス)で開催されました。私たちの研究室から6名の学部生が発表しました。

初めての学会発表で緊張したと思いますが、学会の雰囲気や他の研究者との交流など良い経験となったのではないでしょうか。発表した学生の皆さん、お疲れ様でした。

 

日本建築学会中国支部研究発表会の様子

 

On March 2, the Chugoku Branch of the Architectural Institute of Japan held a research presentation meeting at the Higashi-Hiroshima Campus, Kinki University. Six undergraduate students from our laboratory took part in the meeting and gave presentations.

 

角倉 / SUMIKURA