2025年日本建築学会大会への参加について / the Annual Conference of AIJ 2025

少し前のことですが、2025年9月9日〜12日にかけて、福岡県福岡市西区にある九州大学伊都キャンパスで日本建築学会大会(九州)が開催されました。角倉・石垣研究室からは、以下の通り学生が論文とデザインを発表しました。

 

学術講演会:16名(博士課程後期2名、博士課程前期14名)
デザイン発表会:2名(博士課程前期2名)

 

学生も学会の雰囲気を面白がってくれていたようで、教員としてはとてもうれしいです。

また、大会期間中に、研究室のOBOGに声をかけて懇親会を開催しました。参加してくれたOGは他大学の大学院でがんばっているようで、とても元気そうでした。
それと、学会とはいえ、せっかくの旅行です。学会と合わせて、学生はそれぞれ建築見学やグルメを楽しんだようです。

また来年だね。次回は広島開催です。

 

九州大学の建築模型・モックアップ展示空間
研究室OBOG懇親会@博多
九州・福岡は屋台の街

 

From September 9–12, 2025, the AIJ Annual Meeting (Kyushu) was held at Kyushu University’s Ito Campus.
Students from the Sumikura–Ishigaki Laboratory presented their work — 16 in the academic session (2 doctoral, 14 master’s) and 2 in the design session.
The students enjoyed the atmosphere of the conference, and a reunion with alumni was also held, where former members, now studying at other universities, seemed well.
Lab’s participants also enjoyed architecture tours and local cuisine.
The next conference will be held in Hiroshima, 2026.

 

角倉英明 / SUMIKURA Hideaki

基町高層アパートで授業開講 / the Class in the Motomachi Apartment

HUAG(広島大学建築グループ)の科目「建築ゼミナールⅡ」。この授業は、学部3年生向けで研究室体験が目的のひとつになっています。私たちの研究室では「建築空間の再生を計画する技術」というテーマのもと、今年度は広島市中心部にある基町アパートメント内のショッピングセンターを空間資源として捉え、その再生計画と実現手法について学生が検討するという課題を立て、取り組んでいます。
研究室に配属されたゼミ学生は、10月18日(土)に基町高層アパートを訪問しました。現地では、6コア自治会長の板井三那子さんに忙しい中、アパートを案内いただきまして、現状を解説していただきました。その際、板井さんが進めている地下倉庫プロジェクトの案内・解説もいただきました。

 

基町高層アパートの建物解説
地下倉庫でのプロジェクトの説明と舞う学生
基町高層アパートの建築的特徴のひとつである屋上庭園の案内
ショッピングセンターを眺める学生と板井さん
基町高層アパートで始まった大規模な修繕・改修。右下はショッピングセンターの屋根。

 

その後、学生はランチをショッピングセンターの店舗で食べ、ショッピングセンターを調査し、情報を収集し、屋上の集会所で情報の整理作業を行なっていました。最後に整理した結果を発表して、メンバーに共有して終了となりました。

 

屋上集会所での学生作業の様子
学生による作業結果の発表1
学生による作業結果の発表2

 

学生たちは11月末までに、ショッピングセンターの再生手法などをまとめて、最終結果を発表する予定です。最終発表は基町高層アパート内の屋上集会所で開催する予定です。

 

基町高層アパートメント
屋上からの眺め

 

最終発表会も乞うご期待。
教員としても、学生らしい提案を期待しています!

 

The HUAG (Hiroshima University Architecture Group) course “Architectural Seminar II” is designed to provide third-year undergraduate students with an opportunity to experience research activities in laboratories.
In our laboratory, under the theme “Techniques for Planning the Regeneration of Architectural Spaces,” students are working on a project that treats the shopping center within the Motomachi Apartments in central Hiroshima City as a spatial resource and explores plans and methods for its regeneration.

On October 18, students visited the Motomachi High-Rise Apartments, where Ms. Minako Itai, head of the 6th Core Residents’ Association, guided them and explained the Underground Storage Project she has been promoting. Afterward, students surveyed the shopping center, organized their findings in the rooftop community hall, and shared their results.

They will finalize and present their proposals for the center’s regeneration by the end of November, with the final presentation to be held in the rooftop community hall.

 

角倉英明 / SUMIKURA Hideaki

サクラサクさんの家具工房を見学しました! / We visited Sakura Saku’s furniture workshop!

今年度から、生徒数の減少によって余った矢野南小学校の木製家具をアップサイクルするプロジェクトがスタートしました!

そこで、10月9日にサクラサクさんの家具工房を矢野南小学校の先生方と一緒に見学しました。家具を製作するための設備や道具の説明を受けながら、小学校の先生方と一緒に「こんなことが出来たらいいね」とさまざまなアイデアを出し合い、とても有意義な時間となりました!

工房見学の様子

また、サクラサクさんが過去に手がけた、廃材を再利用した作品などを紹介していただき、廃材の様々な有効活用の手段を学ぶことができました!

サクラサクさんの過去事例の紹介

本プロジェクト名は矢野南小学校のマスコットキャラクターである「やのみー」となりました。とてもかわいらしいですね!

矢野南小学校のマスコット「やのみー」

今後は矢野南小学校と広島大学の学生、サクラサクさんが協働してプロジェクトを進めていきます!矢野南小学校の先生方、サクラサクさん、今後ともよろしくお願いいたします。

Starting this fiscal year, a project to upcycle surplus wooden furniture from Yano Minami Elementary School, due to declining student enrollment, has begun!

On October 9th, we visited Sakura Saku’s furniture workshop together with teachers from Yano Minami Elementary School. While learning about the equipment and tools used for furniture production, we brainstormed various ideas with the elementary school teachers, making it a very meaningful time!

Sakura Saku also introduced us to their past works utilizing reclaimed materials, teaching us diverse ways to effectively repurpose waste wood!

The project’s name is “Yanomi,” inspired by Yano Minami Elementary School’s mascot character. It’s very cute, isn’t it!

Moving forward, Yano Minami Elementary School, Hiroshima University students, and Sakura Saku will collaborate to advance this project! We look forward to continuing our partnership with the teachers of Yano Minami Elementary School and Sakura Saku.

小林 / Kobayashi

松村秀一先生による第3回 特別講義がありました / Third Special Lecture by Prof. Shuichi Matsumura

8/2(金)の午後、松村秀一先生(神戸芸術工科大学学長)による特別講義の、第3回目が開講されました。4月から続いてきた講義の最終回。前回に引き続き、市営基町高層アパートの中央集会所で行われました。

映画「我等の生涯の最良の年」の一節の紹介

今回は、先生の著書「ひらかれる建築ー『民主化』の作法(ちくま新書)」の内容をベースに、近代以降における建築の「民主化」の変遷について、3つの世代に分けてお話しいただきました。

熱心に、おもしろく語られる先生のお話には、いつも時間を忘れて聞き入ってしまいます。

工業化・マスプロダクションを通じて早く・多くの人に建築を届けることを目指した第一世代。近代化がもたらした環境破壊や効率主義から抜け出そうと、「ヴァナキュラー」や「システム」の概念が注目され、日本ではプレハブ住宅をはじめとする「箱の産業」が成長した第二世代。人口減少やライフスタイルの多様化を迎え、豊かな空間資源が残された21世紀に、建築の主題が「箱」から「場」へと移ってきた第三世代。

それぞれの世代における民主化のあり方を解説し、最後にはこれからの時代において建築をひらいていく「作法」について、先生のお考えを示してくださいました。

講義の様子

講義終了後には、参加者で基町高層アパートの屋上庭園を見学し、先生と学生の親睦もさらに深まりました。

修士のときに先生の著作を読み漁っていた私としては、先生から直接お話を伺えたことに感動しつつ、それを集中講義で受けられちゃう後輩たちがとても羨ましかったです笑。今回をきっかけに、生産・構法の世界にのめりこんじゃう学生が増えたらうれしいなあ。

松村秀一先生、この度は本当にありがとうございました。

Prof. Shuichi Matsumura, president of Kobe Design University delivered the third special lecture at Motomachi High-rise Apartments. The theme of this lecture was the “democratization of architecture” since modern times. In particular, the changes since 1960 were classified into three generations and explained.

榎 / ENOKI

松村秀一先生による第2回 特別講義がありました / Second Special Lecture by Prof. Shuichi Matsumura

去る7/4(金)の午後、松村秀一先生(神戸芸術工科大学学長)による特別講義の、第2回目が開講されました。今回は大学の外へ飛び出し、戦後の広島を代表する建築である、市営基町高層アパートの中央集会所にて行われました。

講義風景

前半ではまず、フランスの「建設家」ジャン・プルーヴェによる一連の活動についてお話しいただきました。1970~80年代におけるハイテクアーキテクチャへの影響や、’90年代のFMS (Flexible Manufacturing System)および、ものづくりが個人に開かれつつある近年の状況の可能性について伺いました。

オープンビルディングについて 

後半では、ニコラス・J・ハブラーケンの提唱した「オープンビルディング」の思想について、日本における和室との関連も交えながら、お話しいただきました。

学生の様子

終了後は、先生と参加者による懇親会があり、大変楽しい時間を過ごしました。

次回は1か月後。早くも最終回となってしまいますが、とても楽しみです。

Prof. Shuichi Matsumura, president of Kobe Design University and a former professor at the Graduate School of the University of Tokyo, delivered the second special lecture at Motomachi High-rise Apartments. The theme of this lecture was a series of activities by Jean Prouvé and the Open Building proposed by N. J. Habraken.

榎 / ENOKI

The Red Dot School の成果発表会 / Results Presentation by RDS

来たる6月7日、瀬戸内・三原市の沖に浮かぶ佐木島にて、The Red Dot School の成果発表会に参加してきました。今年のワークショップのテーマは ”Wall Party”。4つのチームが2週間の活動・調査をもとに、個性豊かな作品を完成していました。

先日の曳き家プロジェクトで動かした建物の一部。 今回のワークショップでパワーアップしてました。
講評会の様子。この距離感と密度。いいですよね。

サーベイの着眼点のユニークさもさることながら、その結果を単にまとめるだけでなく、自らの考え・意志を具体的な作品に昇華させて表現するデザインの素晴らしさに、感銘を受けました。世界中からメンバーが集まるRDSだからこその豊かさを実感しました。

河川の護岸ブロックをテーマにした作品
島内を調査した成果の一部

私は瀬戸内の島で生まれ育ったため、むしろ島民の方々に近い感覚?で、メンバーによる島の環境やコンテクストの切り取り方に新鮮みを感じ、とても面白かったです。

気付けば砂浜にバケツリレーの列が!?

RDSの活動にはいつもパワーと刺激をもらいます。これからもよろしくお願いいたします。

We joined the results presentation by The Red Dot School at Sagishima, the island of the Seto Inland Sea. I was very impressed by the unique and great works by the school members gathered from all over the world. I’m already looking forward to the next project now!

榎 / ENOKI

ランチ会、月1ゼミ、新歓を行いました!/We held a lunch gathering, a monthly seminar, and a welcome party for new members!

5月9日はランチ会、月一ゼミ、新歓を行い、盛りだくさんな一日になりました!

On May 9th, we had a lunch gathering, our monthly seminar, and a welcome party, making it a full and exciting day!

ランチ会の様子

ランチ会は、学生が自炊したおかずを一品ずつ持ち寄って、みなで昼ご飯を食べるという会ですが、今回も生姜焼き、ポテトサラダ、トマトスープなど美味しいものが勢揃いし、和気あいあいと皆で美味しくいただきました♪

Our lunch gathering is an event where students bring a homemade dish and enjoy lunch together. This time, we had a delicious spread including ginger pork, potato salad, and tomato soup. Everyone enjoyed the meal in a lively and friendly atmosphere!

月一ゼミ 大崎上島町リノベの活動フィードバックを行う様子

月一ゼミは、学生の近況報告をする会ですが、今回は旅行のことや、おすすめの本など素敵な紹介が多くありました!

また、大崎上島町の木江旧警察官舎リノベーションプロジェクトにおける活動内容の共有も行いました!5/3.4で参加した「海でつながるアートウォークイベント」のフィードバックや、これからの活動をさらに盛り上げていくための意見交換などを行い、とても有意義な時間となりました!

そしてゼミ後は新歓コンパを行いました!B4生6名、M1生1名を迎え、個性豊かなメンバーがそろい、この一年の活動がとても楽しみです♪

新体制になった角倉・石垣研究室をこれからもよろしくお願いいたします!

At our monthly seminar, students share updates about their recent activities, and this time, we had many wonderful presentations, including travel experiences and recommended books!

Additionally, we shared insights into the renovation project of the former Kino Police Residence in Osakikamijima Town. We also exchanged feedback on the “Connected by the Sea Art Walk Event,” which took place on May 3rd and 4th, and discussed ideas to further enhance our future initiatives. It was a truly meaningful and engaging session!

After the seminar, we held a welcome party! We welcomed six fourth-year undergraduate students and one first-year master’s student, bringing together a diverse and lively group. We’re excited for all the activities and collaborations ahead this year!

We appreciate your support for the newly restructured Sumakura-Ishigaki Laboratory, and we look forward to a fantastic year ahead!

田守/TAMORI

【報告】松村秀一先生による特別講義 / Special lecture by Prof. Matsumura

4/19(土)の午後、松村秀一先生(神戸芸術工科大学学長)による特別講義が行われました。本ゼミの専門分野の一つ、建築生産・構法学の第一人者である松村先生の講義を直接受けることのできた、大変貴重な機会でした。

講義の様子

この講義は、修士学生向けの集中講義として開講されました。先生のご厚意により学部4年生や博士課程の学生も受講させていただき、多くの学生・先生方が出席していました。

工業化のはじまりについて

今回は初回講義にあたり、まず社会における工業化のはじまりについて、ロンドン万博のクリスタルパレスから、フォード社のT型フォードにおけるマスプロダンクションまでの変遷をお話しいただきました。

つづけて、バックミンスター・フラーの構想における「全体から部分」と、イームズ夫妻の活動における「部分から全体」の概念について、たくさんの写真や、先生のご体験談を交えながら、じっくりとレクチャーいただきました。

質疑応答の様子

講義の最後には、学生から質問の場を設けていただき、一人ひとりに対しご丁寧にお答えいただきました。

夜の懇親会にて

夜は、広大の先生方を交えた懇親会が開かれました。先生のご経験や学生時代のこと、昔の思い出話など、貴重なお話をたくさんお聞きすることができました。

個人的に先生の著書は、私が建築生産・構法の世界にのめりこむキッカケとなったものであり、そのご本人から直接、講義・お話しいただいたこの日は、忘れられない夢の一日となりました。

なおこの講義は、社会の変化と建築という内容で3回に分けて開催される計画ということで、今から次回が楽しみで仕方ありません。

Prof. Shuichi Matsumura,  president of Kobe Design University and former professor of the Graduate School of the University of Tokyo, gave a special lecture. He spoke about the beginnings of the industrialization and lectured on the conception and architecture of Buckminster Fuller and Mr./Mrs. Eames.

榎 / ENOKI

【告知:2/27 14:00〜】学生向け工務店イベント

「学生と工務店が直接相互に交流できるような開かれた場がない。」

 

そうしたことに課題認識を持った、工務店とアドバイザー的な立場の大学教員がコロナ禍に「Koumuten Job!」を立ち上げました。そして、この度、この団体において、企画した第2弾のイベントがあります。
今回も学生と工務店が交流することを目指したイベントです。私も少しだけ学生に向けて話をする計画です。

 

日時:2月27日(木)14時~
場所:オンラインZOOM

イベントURL:https://koumuten-job.jp/archives/805?fbclid=IwY2xjawIRLEFleHRuA2FlbQIxMAABHWHMehkBwrmG4V5XSyOqCqLHiSVUFj_W0NhYK_1JRpIpH-QFr-bYuCuQDQ_aem_2e55xvBEr2n4N2SMNmRuug

 

 

興味・関心のある学生の皆さん、とにかくまずは気軽にいらしてください。

角倉

小学校への出前授業/Special classes for elementary school students

2024年11月22日に、広島市立安東小学校にて出前授業を行いました。

小学生が木造建築に興味を持ってくれることを期待して、広島工務店協会の工務店3社と開催している、出前授業も今回で3回目になります。

建築のこと、大工のこと、森と建築のつながりについての授業を行い、最後に箸づくりのワークショップを行いました。

箸づくり体験では、かんなを使って木を削り、やすりで磨き、熱中しながら楽しく作業している姿が見られて良かったです。

普段使うことのない道具を試行錯誤しながら使ったり、やすりのかけ方など、一人一人が工夫をしていて、世界にひとつだけのお箸が完成したと思います。

On November 22, 2024, special classes were held at Yasuhigashi Elementary School .This is the third time that we have held this class with three construction companies .Classes were given on architecture, carpentry, and the connection between forests and architecture, and ended with a chopstick-making workshop.

佐藤/Sato